平成27年6月定例会

クラウドファンディングについて質問

 クラウドファンディングの活用についてお伺いします。クラウドファンディングとは、群衆を意味するクラウドと、資金調達を意味するファンディングを組み合わせた造語で、賛同するアイデアやプロジェクトに対して誰でも簡単に寄附や少額のお金を支払うことができるネット上の仕組みのことです。一般的には仲介業者が運営するウエブ上に事業を公開し出資者から資金を募ることが多く、東日本大震災後、日本でも急激な広がりを見せています。

 

 有名なプロジェクトとしては、ノーベル医学生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授の研究や、最高峰エベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さんもこの手法で資金を調達されました。さらに、近年では、この手法を地方自治体も活用を始めています。

 

 大阪府では、緊急雇用創出基金を活用し、金融機関の融資、ベンチャーキャピタルの対象とならない創業したい方や中小企業の新たな資金調達の仕組みとしてクラウドファンディングを行う民間事業者の立ち上げ支援を始めました。この事業は、地域金融機関や商工会議所などと連携し、プロジェクトの発掘を行い、そのプロジェクトの遂行性や実現性を外部専門家が審査し、選定されたものをプラットホーム上に乗せる仕組みで、行政側のメリットして、税金に依存しない中小企業支援のスキームをつくることができます。

 

 愛媛県におきましても、平成25年9月以降、約7万人の会員を有するマイクロ投資型クラウドファンディングを活用し、8社8ファンドで約4,100万円の成果を上げております。その投資型クラウドファンディングとは、インターネットを利用し、不特定多数の人が小口で資金を出資する直接金融の仕組みです。全国からのファンづくりと資金調達を同時に行える点がクラウドファンディングの強みです。

 

 起業を目指す事業者は、ウエブサイトを通じて多くの個人投資家から1口数万円ずつ事業資金を集めることができます。また、出資者は、事業者の顔やお金の使い道が見えるというメリットがあります。このため、出資者の主な出資動機は応援や共感のためが多く、出資者自身が商品、サービスのファンとなり、各事業者の事業を自分事として考えてくれる固定ファンの獲得につなげることができます。また、中小企業にとっては、金融機関からまとまった資金を調達することはなかなかうまくいかない場合もあります。そのようなことから、愛媛県としては、資金調達及び顧客拡大の手法として県内中小企業に有用であると判断し、クラウドファンディングに積極的に取り組んでいます。

 

 これまでクラウドファンディングを使った事例では、J2に所属する愛媛FCが、守備には定評があるものの攻撃には課題があり、チーム全体でオフェンスを強化するための費用を集め、ブラジル人ストライカーを獲得しました。そのほか、今治市及び新居浜市の酒造メーカーでは、原材料である酒米の調達に活用、また今治市のタオルメーカーでは、タオルの原材料費、機械購入費、機械設備費をファンドで調達し、3回目のファンドでは京都で準備中の直営2号店の開設資金を募集し、運用中であります。

 

 事業者からは、クラウドファンディングの活用により出資者からの応援メッセージなどによってモチベーションが向上したとか、出資者がファン、購入者に転化するなど、顧客拡大、売上アップにつながったなどの効果も聞いています。これまでに募集したファンドの中では、出資者に対して既にプロジェクトの売り上げから分配金が支払われた事業もあると伺っています。ここで、以下2点質問いたします。

 

 まず1点目に、クラウドファンディングは新しい資金調達方法として注目されていますが、それだけなく、マーケティングや広告宣伝の手法としても役立てることができ、リスクを最小限に抑え、新商品や新サービスを生み出す有効な手法となり、市内産業振興への活用ができると考えますが、本市の見解をお伺いします。

 

 2点目に、鎌倉市では、観光案内板の整備にこの手法を用い、仲介事業者に委託をし、整備費用を約1カ月で調達したそうです。また、夕張市では、市民団体がクラウドファンディングを活用できるよう支援をし、市立グラウンドの芝の張りかえ、サッカーゴールの購入などを実現しました。多くの賛同者を集めております。本市でも、クラウドファンディングを活用することにより、より多くの方にまちづくりなど、市が行う事業に寄附という形で参加していただけるのではないでしょうか。松山まつり、花火大会、マラソン大会など市内イベントと連携し、より多くの市民やイベント参加者、松山市のファンの皆さんに寄附や出資を集めるクラウドファンディングを活用する仕組みを構築してはどうか、本市の見解をお伺いします。

野志克仁市長答弁

 山瀬議員に、私からはクラウドファンディングのうち、クラウドファンディングに対する本市の見解及びICTの活用についてのうち、地域経済分析システムの活用についてお答えいたします。

 まず、クラウドファンディングに対する本市の見解についてですが、新たな小口投資の仕組みであるクラウドファンディングは、インターネットを介して個人から少額の資金を調達できるだけでなく、企業や商品の宣伝の手段としても活用できるものであり、この資金提供の仕組みは新たな事業創出などにとって有効な手段であると注目しています。

 

 本市では、既に経営・創業支援の窓口であるまつやま経営交流プラザで創業予定者や事業者に情報提供を行うなど、その周知啓発に取り組んでおり、今後はベンチャー企業の創出や個人及び中小企業者の新規事業の展開に活用したいと考えております。